インターネット上の誹謗中傷問題で取りうる対応について

 インターネット上に根拠のない誹謗中傷が記載されたとき、被害者の立場から取りうる手段は大きく2つかと思います。

①誹謗中傷を削除する

 インターネット上に、自身の誹謗中傷が残り続けると、インターネットの公開性から、誰かが見るかもしれません。

 また、インターネットに自分の誹謗中傷が残っているということそのものに、不快感を感じるのは、むしろ当然かと思います。

 そこで、このような状況を改善するために、誹謗中傷を削除するということが考えられます。

②誹謗中傷をした人を開示し、名誉棄損等の責任を追及する

 よくある勘違いなのですが、インターネット上の誹謗中傷が匿名でなされている限り、その誹謗中傷に対して削除請求を行ったとしても、別途書き込みを行った者の開示請求をしなければ書き込みを行った者の特定はできません。

 また、書き込みを行った者の特定ができなければ、誹謗中傷を行った者への責任追及も行うことはできません。

 このように、誹謗中傷を行った者の責任を追及するためには、削除とは、別途、情報の発信者の開示を行う必要があるのです。